8月の頭に日本株の暴落があり、
多くの投資家に影響を与えました。
私自身も、過去にストップ安のような急激な
下落に巻き込まれた経験があります。
今回は、NISAを利用している投資家が元本割れや
含み損に直面した場合の対処法について、具体的にお話しします。
そもそも新NISAの特徴は?旧NISAとなにが違う?
新NISAは、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」という
2つの投資枠を設けており、旧NISAと比べて
より柔軟な投資が可能になりました。
(1) 新NISAのつみたて投資枠と成長投資枠の違い
つみたて投資枠:
- 年間投資枠: 120万円
- 投資対象商品: 長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託
- 購入方法: 積立のみ
- 特徴: リスクを抑えた長期的な資産形成に適しています。
成長投資枠:
- 年間投資枠: 240万円
- 投資対象商品: 上場株式や投資信託など、より幅広い商品が対象
- 購入方法: 一括購入も可能
- 特徴: 積極的な投資が可能で、短期間での資産成長を目指せます。
使い分け:
つみたて投資枠は、リスクを抑えた
長期的な資産形成を目指す場合に適しています。
長期的に積み上げていく前提なので、投資信託など、
分散されていて長期的に上がる可能性が高いものが適しています。
成長投資枠は、より積極的な投資や、つみたて投資枠で
購入できない商品に投資したい場合に利用できます。
キャピタルゲイン(株価上昇による利益)狙いで、
リスクを背負って個別株に投資もできますし、
積み立て同様に指数連動のものもできます。
売却した枠は翌年に再度回復するので、
柔軟に使っていくのがポイントですね。
(2) 新NISAと旧NISAの違い
新NISAは、旧NISAと比較して以下のような特徴があります:
- 非課税保有期間が無期限化
- 年間投資枠の拡大(成長投資枠: 240万円、つみたて投資枠: 120万円)
- 非課税保有限度額の増加(1,800万円、うち成長投資枠は1,200万円まで)
- 売却した分の投資枠を翌年から再利用可能
これらの特徴により、投資家はより自由度の高い
投資戦略を立てることができます。
期限が無期限になり、投資額の枠も
大きくなっているのが魅力かつ
翌年に枠が復活するのもポイントですね。
成長株に関しては、間違った場合は損切りしていい
銘柄を入れ込むのがポイントです。
新NISAで実際に元本割れやマイナスになった場合どうするべき?
(1) 銘柄の確認
まず、保有している銘柄が長期的に
成長が期待できるものかどうかを再確認します。
企業の財務状況、市場でのポジション、
将来の成長性などを総合的に判断しましょう。
そもそも購入する銘柄が間違っていれば、間違いなく損切り推奨です。
せっかく時間軸を味方にできるのが投資の魅力なのに、
この銘柄を間違えるとなんの意味もなく、
むしろマイナスになるリスクを含んでいます。
(2) インカムゲイン目的かキャピタルゲイン目的か?
投資の目的を明確にすることが重要です。
インカムゲイン(配当収入)目的の場合:
配当も非課税なので、株価が一時的に下落しても
長期保有を継続することが賢明です。
成長枠と同様にインカム狙いならいいタイミングで
買い増ししていくのが理想的です。
キャピタルゲイン(株価上昇による利益)目的の場合:
次の項目を考慮して判断します。
- 成長枠か積み立て枠かどうか?
成長が期待できる銘柄で、キャピタルゲイン目的の積み立て枠の場合:
引き続き積み立てを継続します。平均取得単価を下げる良い機会となります。
成長が期待できる銘柄で、キャピタルゲイン目的の成長枠の場合:
今後の値上がりが期待できないと判断すれば、損切りも検討します。
新NISAでは、売却した分の投資枠が
翌年に復活するため、より柔軟な判断が可能です。
また、これまでの株価上昇と円安の影響を考慮すると、
今後円高になった場合にさらに評価額が下がる可能性が高いです。
現状、マイナスであれば更にマイナスが
膨らんでいる可能性が高いのです。
含み損でも未来をしっかり信じてキープできる
メンタルがあればいいですが、なかなか
自分も含めてマイナスが膨らんでいくのは
キープするのはメンタル的に厳しいです。
そのため、損切りして現金比率を高めるのも一つの選択肢です。
長期保有のポイントは、いかに早い段階で
含み益にできるかどうかにかかっています。
プラスの状況であれば多少含み益が減ろうと
元本は割れてないので余裕が生まれます。
だからこそ、購入するタイミングが大事なんです。
参入するタイミングが悪く、現状
元本割れなどになっている場合は、
一旦負けを認めて損を確定し、次の銘柄で
タイミングを定めて参入がおすすめです。
私も何度もこれで取り返せました。
もちろん購入する銘柄によりますし、
個別株か指数に連動の株かにもよりますが、
業績が悪く株価が下がったものは、キープしても
追加で後々、下方修正で更に下がるというのも何度も見てきました。
いかに、失敗したときは早めに見切るかが大事です。
まとめ
新NISAで元本割れや含み損が発生した場合の対処法をまとめると:
- 保有銘柄の再評価: 長期的な成長性を確認する
- 投資目的の明確化: インカムゲインかキャピタルゲインか
- 投資枠の特性を考慮: つみたて投資枠か成長投資枠か
- 市場環境の分析: 為替動向や今後の見通しを考慮
最終的な判断は個人の投資戦略やリスク許容度によって
異なりますが、新NISAのメリットを活かした柔軟な対応が可能です。
早い段階で含み益の状態を作ることが理想的ですが、
暴落時こそNISA枠を活用する好機と捉えることもできます。
投資は長期的な視点で行うことが重要です。
一時的な下落に動揺せず、自身の投資方針に基づいて
冷静に判断することが、成功への近道となります。
明確に自分の判断基準やルールを定めて
自分のルールを守ることを徹底しましょう。
人によって使える予算も違えば、投下できる時間も
金額も、投資の期間も、リスク許容度も全て違うので
しっかり自分で判断していきましょう!